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先日、九州新幹線が開通し、博多~鹿児島間が新幹線でつながりました。これで新青森から鹿児島中央まで新幹線が日本列島を縦断する時代に入り、短時間で快適な国内移動が可能になりました。
ちなみに大阪~鹿児島間は3時間45分で行けるようです。
この九州新幹線の開通により、ビジネスや観光に大きな効果も得られると思いますが、反面「ストロー現象」の問題も浮かび上がっています。
「ストロー現象」とは字のごとく、ジュースを飲む時のストローを意味しますが、その意味とは大都市と地方都市間の交通網が整備され、便利になると、地方の人口や資本が大都市に吸い寄せられる現象をいいます。
同時に並行していた地方鉄道や夜行列車は姿を消しつつあるそうです。
兵庫県においては明石大橋が開通して快適になったその反面に「たこフェリー」が無くなってしまっています。又、現地の人たちの休日は、大阪や神戸で過ごしお金を地元にあまり使わなくなったそうです。
私は、スピードの速い新幹線や明石大橋を通ったことより、夜行列車やたこフェリーで移動し、そこから見たその地方の自然や風土、景色の記憶の方かあきらかに鮮明に残っています。
旅は単に目的地で遊ぶことではなくて、その目的地にたどりつくまでの過程を相応の時間をかけて体験することが、大きな醍醐味だと思います。
短時間での快適な移動と引き換えに「スローな旅」を楽しむ機会は減ってしまいました。その鉄道が減少すると、その駅とその周辺の商店街の元気は失われます。新幹線の止まる大都市は潤いますが、その反面小さな駅は元気を失くします。
人生もそうなのかもしれません。楽な道を効率よく、短時間で進むより、困難な道を各駅停車のごとく一歩一歩進んだほうが、満足度ややり遂げた感があるのかもしれません

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