調和を前提とした対立

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松下幸之助は「対立しつつ調和する労使」 と題して、以下のように言っております。
労使の関係は、常に『対立しつつ調和』するという姿が望ましいと言っておられます。
つまり、一方でお互いに言うべきは言い、主張すべきは主張するというように対立するわけです。しかし、同時にそのように対立しつつも、単にそれに終始するのではなく、一方では、受け入れるべきは受け入れる。そして常に調和をめざしていくということです。
このように、調和を前提として対立し、対立を前提として調和してゆくという考え方を基本に持つことがまず肝要だと言っています。そういう態度からは必ず、よりよきもの、より進歩した姿というものが生まれてくるにちがいありません。と話しています。
「利休と芭蕉」によると、不如意とは、「意のごとくならず」ということで、思うようにならないという意味だそうです。これも「不如意」を受け入れるわび・さびの境地です。
「不如意」を受け入れるわび・さびの境地にあれば、何が起こっても動ずることなく淡々と対処することができるのです。
労使の関係も、それぞれの立場で見ると「不如意」なものであり、思うようにならないものですが、お互いが調和を前提として対立し、対立を前提として調和して、それを受け入れることにより経営が成立するわけです。

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