男の生き様

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巨人の先発木佐貫のストレートが後頭部を襲う。首をすくめて逃れようとした金本だったが、間に合わず直撃した。甲子園球場が一瞬にして凍り付いた。岡田監督が血相を変えて駆け寄るが、金本は両手で頭を押さえてうずくまり、起き上がれない。
世界記録を更新中の連続試合フルイニング出場が「1218」で途切れるのかと心配させるほどの衝撃だった。だが、アニキは数分後、はい上がるようにして立ち上がり、「大丈夫」と言いたげな笑みさえ見せる。ベンチ裏での治療後、再びグラウンドへ戻った鉄人を、ファンは大歓声で迎えた。
これで終わらなかった。次の打席、巨人門倉のフォークボールをとらえ、痛烈なライナーで右翼席へ。これが399号のアーチになり、通算400号本塁打に王手もかけた。さらに同点で迎えた8回にはヒットを放つ。葛城が右前適時打と続いて勝ち越し、勝負を決めた。
死球の影響をみじんも感じさせず、4番としての仕事を全うした金本。
試合後は病院へ直行し、「左後頭部打撲」と診断された。死球については「モロやったなあ。意識はずっとあったけど、怖かった」と冗談口調だった。しかも「あれは威嚇した球でもないし故意でもない。あれは何でもない。大丈夫だから」。遺恨を残さぬよう木佐貫への配慮さえ見せた。
次の日、金本の後頭部に死球を与え、危険球退場となった巨人の木佐貫が試合前金本に謝罪した。恐縮する木佐貫にアニキはこう言った「気にするな、また思い切って投げてこい!」と。
この人は凄い!!阪神の金本選手のファンになってしまいました。

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